2024年5月22日 (水)

最後の道(再)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №75  随想詩     * ふり返れば、私はそれでも自分なりの道をたどって来たのだろう 今では分らなくなっているが、そこには幾つもの別れ道もあった筈 迷いながら転びつつ、ここまでどうやら来たのだ 「四十にして迷わず」の言葉があるが、気持ちはふらふらしていた(つもりだった) 何も定まっていなかった延長線上にいまもある?     * 人生の道に「最後の道」というものがあるなら、 いま私はそこへ踏みこんだろうか? 道といえば、日本で戦後初の上映だったイタリア映画、フェリーニの『道』 先日、ネットに無料...

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2024年5月16日 (木)

得度(ヤフーニュースより)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №74  随想詩     * 《千原兄弟」千原せいじ(54)が、天台宗の僧侶になった経緯や今後について告白した せいじは僧侶として、人の供養ではなく動物専門の供養をしていくという》 《過去に文春砲を2発浴びたガサツ芸人が得度して〝煩悩〟に打ち勝てるのか》  《僧侶になったのは縁。自身の友人が宗派を理由にペットと一緒の墓に入れない悩みを抱えている 「(寺をもつ別の知人から)『お前がお坊さんになってペットと一緒に墓に入れるようにせいや。 ウチの寺のお坊さんになったらエエんちゃう?』と言われた」。これがきっ...

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Tiny Sparrow

そとめ そふ Poem Essay 2024 №73  随想詩     * 神社で犬が草をたべたりする(←胸やけ)間、ぽつんと佇んでいたら、 すぐ前の樹木にスズメが飛んできてとまった ひとりなのかなと思った ‥と、どこか屋根のかげからもう一羽がその樹にすっとおりた なんだ番なのか、そう思って見ていたら後からきた一羽が、 もう一方の背に乗って交尾した     * 〝出来てよかったナ〟 うちの犬は童貞のまま一生を終わる、などとラチもないことを思う ただ、よく見ると雌の方が、やけに小さい! 巣立ったばかりの子スズメくらいの大きさしかないのである こ...

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2024年5月15日 (水)

露 悪

そとめ そふ Poem Esaay 2024 №72  随想詩     * ある女性から不定期に、日々の雑感を書いたプリントが郵送されてくる もう100号をゆうに越えているから何年になるのだろう 毎号興味深く読むが、ふと考えさせられる文言が今号にもあった ネット(Facebook)に「プライベートの様々な出来事や、自分の考えを 書くのが怖い」 「素朴に知らせている人がいて、なんだか まぶしいものを見ているような気がしてしまう」と     * 彼女のプリントには赤裸々で真っ正直すぎる事までも綴られる しかしそれは、私信として知り合いだけに送るものだ...

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2024年5月13日 (月)

今という時間

そとめ そふ Poem Essay 2024 №71  随想詩     * カミュの言葉だったと思う  「時間がわれわれを運んでゆく。しかし、時間をわれわれが 運ばなければならない瞬間がいつかはやってくるものである」。 「時間を運ばなければならない瞬間」とは何であろう? 〝死〟のことを云っているのだろうか 今、引き籠ってただ運ばれ、行雲流水にまかせているようではあるが、 老いて私は、時間を(自分で)運んでいるような気もしている    * 〝光陰矢の如し〟おそろしい速さで時間が過ぎてゆく意識と その時間という水に身をうかべているのを感じるのと同...

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2024年5月12日 (日)

夜の帳(トバリ)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №70  随想詩     * 夜は、私が失っていたものの一つだ 勤め人のころは見るともなしに日々見ていたものだが、 引き籠って以降は、あまり見なくなっていた 昼間、犬の加減がちょっとわるかったので外に出なかったが、 良くなったので、ゆっくりと夜の散歩へ     * 毎日歩いている見慣れたところを通ってゆく ‥と、景観が夜はまるで違うのにあらためて驚いた! 普段は目をとめない家屋の壁は、黒く、灯りのともったオレンジの窓が目立つ 通りに面した玄関灯が照らす空間は、昼間とは別もののように表情がちがい、 ...

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2024年5月 9日 (木)

母の日(姑が二人いる家)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №69  随想詩     * 明後日は「母の日」だそうである 私の歳(74)で、まだ母親が存命という人も少ないだろうと思う 女が古いと書いて〝姑〟、嫁姑のバトルでは随分な目にあってきた 生きた心地がしないとでも云ったらいいのだろう 私の嫁は気がつよく、母親もそれに劣らずに加え我儘ときている もう雲をつくような ニンゲンのどうしようもない事なのである     * そのうえ私は人の面倒をみたり世話をやいたりが大の苦手 親父も(生きている頃)また、私の上をいく人間ばなれした人だった その父が、諍い最中のお...

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2024年5月 8日 (水)

ふうりんかざん

そとめ そふ Poem Essay 2024 №68  随想詩     * 「引き籠って9年かぁ!」と思いあたり、9年間といえば、 小学校1年にあがって中学3年という時間というわけだ さて?その間「何を為したのか?」と首をひねってみたものの、 仮に打ち出の小槌があったとて、何かがとびだす筈もない 何もしていないのだから     * 退職して一年発起、たとえば興味のある何かを始めていたなら、 9年経って、成果の一つもものにしていたのではないか? 好きなこと興味あることを、せめて一つくらい成し遂げたいものだった と、思ったりしないこともないのだが...

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2024年5月 5日 (日)

オペラ座の怪人

そとめ そふ Poem Essay 2024 №67  随想詩     * 〝しっとりした映画を見たいものだ〟と、そういつも思っている 和洋もジャンルも問わない、とにかくしっとりした心もちになれるなら お遍路に「同行二人(ドウギョウニニン)」という言葉がある これは知った誰かと二人という意味ではなく、弘法大師とともにの意だろう そして〝人生の道行き〟であるが、誰かと歩む気は私にない 生まれついた性格のゆえと思う     * 一人が好きなのである、(気ままな気分屋だ) ‥ということは、自分を好きだということなのかも知れない 誰かを好きで共に歩...

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2024年4月30日 (火)

ファミレスで、爺さま奮戦ス

そとめ そふ Poem Essay 2024 №66  随想詩     * 世はゴールデンウイークだそうだが無関係である 家の者が泊まりで出かけ、弁当を買う気も、一人つくる気もせず、 洋食(肉)をたべたくなって、何年ぶりかで近くのファミレスへ 入店したものの案内もされず、しばらく突っ立ていたが、忙しいのだろうと思い、 ラウンジは避けて、入口近く、せまい仕切りの隅席に適当にすわった     * 店員が来ないので、卓上ベルで呼ぼうとしたが置いて無い あまりに隅っこの死角席のせいか店員は通らない 「そうか、最近はタッチパネルでオーダーするんだったナ」...

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2024年4月26日 (金)

尾崎放哉

そとめ そふ Poem Essay 2024 №65  随想詩     * 高橋新吉は「言葉は欲望である」と云った 私は、自由律俳句の尾崎放哉が好きである 欲望を棄てきって詩世界に殉じた その句は、句である以上は言葉であるのだけれど、 かぎりなく言葉をかき消しているように感じとれる     * そして放哉の句が私の肝であり、 こころの奥のほう、最後に残る感情と思っている 彼の句は私が生きる弱点であったが、「生きていること」の熱とも思う (もしかすると女にはわからない男固有のものなのかも知れぬ) 放哉のこれらの句が、私の甘い正体であり悲鳴でも...

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2024年4月24日 (水)

食べる速さは‥

そとめ そふ Poem Essay 2024 №64  随想詩     * 食事における食べる速さ、その個人差はどういうことだろう? おそらく育ち、環境の影響が大きいのかと思う 腹の減り具合もあろう、男は〝がっついている〟から速い? 女性は美人もそれなりも、中年をすぎて人目も何もなかろう人さえ、 大口あけてガツガツ食べる人をあまり見かけない     * 子どもの頃からの、見えないお仕着せもありそうだ うちの孫娘は小学校時代「給食を食べる速さがクラスで2番」と本人が云う 〝2番ってことは、女子では1番なんだと〟思いながら言わずにいたら、 「でも...

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2024年4月22日 (月)

〝おでき〟とは何か?

そとめ そふ Poem Essay 2024 №63  随想詩     * 鼻のあたまに面疔(メンチョウ)ができて、赤鼻のトナカイになった 菌が頭に入ると命とりになると昔から云うが、腫れて痛い 私は、何の因果か痛い目にばかりあう 顎が痛くて、口を開けたまま閉じられなくりアホの面相になったことがある、 病院で馬に射すような太い螺旋状の針の注射を顎の関節にねじ入れられた そのときの激痛のなんという凄まじさ!(顎関節炎)     * 眼底にシンバルを鳴らすような強烈な頭痛(副鼻腔炎)、 眼球に棘がささり、痛みで目をあけられず、 眼科でそれを抜くとが...

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2024年4月20日 (土)

ちいさな神社で

そとめ そふ Poem Essay 2024 №62  随想詩     * たかい樹の「梢」というのは、人に〝希望〟を感じさせる 伸びてゆく先端であり、空があり、顔が上向くせいだろうか 路面を舞っていた花ふぶきも失せ、すっかり葉桜になった ちいさな神社、梅の木はおさない葉でもみどりが濃い つけた指先くらいの丸い実の端がほんのり赤くかわいい     * 午後が南風だと、羽田へ降りる旅客機が5~6分おきに上空を旋回してゆく さまざまな方位から飛んでくるのだろうに、 どのようにして分単位で規則的な間隔を保って順列するのやら 高度1200mくらいをい...

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2024年4月11日 (木)

日本統一

そとめ そふ Poem Essay 2024 №61  随想詩     * ヤクザの『日本統一』というドラマ(DVD)で忙しくしている‥、 現在20話まで見たが50話ほどもあるらしく、まさに脅威だ ヤクザ映画につきものの色恋はゼロで、女がほとんど出ない ただただ全国のヤクザとの抗争(喧嘩)沙汰に明けくれるのである 次郎長三国志の現代版、いや世の出世物語に仕立てた大人のマンガ、 毎回おなじような筋立てゆえ飽きるはずなのに飽きないどころかハマる     * このドラマが特異なのは、主人公側も敵側もオール悪人顔(ヅラ)なことで、 人相の悪い人間(役者...

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2024年4月 7日 (日)

さくら(ソメイヨシノ)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №60  随想詩     * いま桜の花が満開である 〝満開〟という言葉は、桜から生まれて桜のためにある気がする この木は不思議だ、老人にも赤ん坊にもとても似合う 花の静寂、それは怖いくらいだ 桜が一本あるだけで、あたりの空気がしーんと静まりかえる たった一人で満開の桜のしたに立っていられる人は少ない     * 〝気配〟をもっている樹木というのは、そんなにはないのだろう、 花に埋めつくされてしまう木というのも他に知らない めぐっている時間の呼吸が満ちている感じがする 桜の花びらはあまりにも薄...

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2024年4月 4日 (木)

最後の晩餐

そとめ そふ Poem Essay 2024 №59  随想詩     * 先般亡くなった従弟は、その前日まで何事もなく普通に過ごして、 翌朝、布団から起きてこなかった ピンピンコロリというやつで、行い心がけともに良かったのだろう そういうわけで自宅で亡くなったのだが、病院以外での死は、 警察の検死あり、なんと貯金通帳まで見せろと云われたらしい     * 事件性を疑われ調べられるのだが、余計なお世話というべきである 家でもおちおち死ねない、そういう悪い世情になってしまった ピンコロ当人も楽じゃない、(裸にむかれ微にいり調べられる) 死に方は...

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2024年4月 3日 (水)

バ カ 

そとめ そふ Poem Essay 2024 №58  随想詩     * 「バカみたい」と、女のひとから 云われたことがある男は、どれくらいいるのだろう? 「バッカじゃないの」でも「バ~カ」でも「バカバカバカ」でも ひくい声で「バカね」でもいい おそらくすべての男というのは、一度くらいは云われている?     * 云われたほうは、これはやはりバカにされた気分になる だが、言う方も聞く方もバカ半分のやりとりだから後をひかない 「バカみたい」は、むしろかわいい言葉だ 汚いコトバや乱暴な言いまわしのほうに、愛情がこもる場合は往々にある、 親しい男...

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2024年4月 2日 (火)

名まえ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №57  随想詩     * (昨日、先祖の名前などを出したので名前について書こう) 私は小学校のとき、2年生の頃から「モン吉」と綽名で呼ばれていた 本名のモトオから単純に「モ」をとって誰かが付けたのである 1年ごとにクラス編成変えがあったのだが、親しい友人がそう呼ぶと 自然みなが呼ぶことになり、レイパンやケンパンやら数人が綽名だった 6年生くらいになって、綽名はごく親しいものになってやっと下火     * 中学校のころ、廊下で一学年下の女子から「アキラ」っていうの?と聞かれ、 「かっこいい名前ね」と...

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花、祖先、子孫

そとめ そふ Poem Essay 2024 №55  随想詩     * 庭にせっかく咲いた辛夷の花を、鳥がみなたべてしまった 何という名の鳥なのだろう、ピーと鳴き全長30㎝くらいで茶色 花はもう二三日ながめたいところだったが、 散れば土になるだけ、鳥の腹の足しになったのならよかった 冬の間の辛夷は枝姿だったから、元にもどると花が嘘だったかのよう     * 花を食っている犬などを妄想してみるが、すこしホラーっぽい 今朝は夕べふった雨があがって暖かだったので、 冬のあいだ手入れしていない庭の、たまりにたまった去年の落葉を取る すぐ疲れて、ワ...

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2024年3月30日 (土)

貴 人

そとめ そふ Poem Essay 2024 №54  随想詩     * 先般、(学生相撲無冠ながら十両1場所通過の)尊富士が幕内にあがるなり、 いきなり優勝を飾ったように、相撲界には「荒れる春場所」の言葉がある 春は穏やかなイメージだが、春雷、春の嵐の言葉もあって荒れる表情も多い 昨日もひどい雨もようのうえ、樹々を揺さぶるつよい風が吹きすさんだ 三月も末、一年をケーキに例えれば、もう四分の一を食べてしまった     * 今日は一転して晴れ、初夏のような暖かさであるが、 当家は足利の幼稚園の春やすみとともに、春の嵐にみまわれた 娘と三歳の孫娘...

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2024年3月29日 (金)

私の人生

そとめ そふ Poem Essay 2024 №53  随想詩     * 三月は別れと出逢いのとき、〝現実〟を決断するときの一つと云ってもいい 丸まって何とか作った巣穴は、荒々しい現実のまえに引きずり出される 付き合う人も変われば、環境も仕事も生き方そのものも変わり枝わかれしていく (抽象的な言い方がつづくが)、いま思えば「アレが現実だったな」という事がある それを、私は〝価値観〟の相違を理由に、目をそむけて見ようとしなかった では今、どれほど自分の価値観をまっとうできたのか?     * アスファルトの側溝の隙間に雑草が揺れている、ちいさな...

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2024年3月28日 (木)

自己中

そとめ そふ Poem Essay 2024 №52  随想詩     * 薄ぐもりの午前、気温8°、ストーヴをつける 昨日(3/27)は暖かい日で、一気に桃の花がふくらみ、初蝶(モンシロ)を見た 去年の初蝶(モンキ)はノートを繰ると3/7だったから今年は20日遅い そして、四五日まえは霙まじりの雨でひどく寒かった まさに文字通りの三寒四温、ひと雨ごとに春にちかづいていく     * 庭にあるちいさな辛夷(コブシ)の花も昨日いっせいに花ひらいた この樹は、あるお宅が家をこわし庭をつぶしてマンションにする際、 「伐るのは惜しいので出来れば貰って...

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2024年3月25日 (月)

お彼岸

そとめ そふ Poem Essay 2024 №51  随想詩     * ( 昨日はお彼岸の最終日であり、母親の94歳の誕生日だった 弟や弟の息子夫婦、私の子供たちが、墓参と祝いの祖母に参集した )     * 甥っこの嫁はポーランド人なので、 同じ餅菓子を、ぼた(牡丹)餅とお萩と季節によって呼び名を変える風流のこと お彼岸とは浄土、春分・秋分という昼夜同じ長さの日を中日として、(※精確には同じでない)、 その前後3日ずつを先祖供養にあてる日本独特の仏教風習のことを話した マヤ、インカ、古代エジプトなど祖先を尊ぶ世界各国で、 この両日は、季節の...

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2024年3月23日 (土)

黒 谷

そとめ そふ Poem Essay 2024 №50  随想詩     * テレビに京都北部に位置する綾部という地域が映った そこは、学生時代よく一緒にいた仲間のひとりが嫁いだ地だ 番組は、綾部にある八百年の伝統をもつ手漉き和紙をつくる黒谷峡谷の里だった 彼女の結婚式は隣の舞鶴で行われ、招待状が届いたが遠すぎて私は行かなかった その人は四十代?で病にたおれ亡くなる いかにも京といった日本人形のような顔だちの女性だった     * 結婚して音信不通だったが、故郷で美術の教員になったと風の便りで知った 二十数年ぶりに邂逅したのは、彼女が東京の美術...

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2024年3月21日 (木)

ヴァイオリン

そとめ そふ Poem Essay 2024 №49  随想詩    * サラ・チャンという韓国系アメリカ人のヴァイオリニストがいる 彼女が野外でPドミンゴ指揮のベルリンフィルと弾く『タイスの瞑想曲』はすばらしい 遊女タイスと若い修道士との愛のすれちがいを描くオペラの間奏曲といわれる 曲の流れは、バレエの優雅な舞台ででもあるかのような勝手な想像もさせ、 溶けあうサラのヴァイオリンが甘やかに魅惑的な音色を醸す     * しずかな呼吸のようになるときのヴァイオリンは、 高音がきつい音になりやすいが、この人はやわらかな甘さで奏でる (演奏は他者もして...

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2024年3月20日 (水)

背くらべ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №48  随想詩     * 大リーグ、ドジャースの開幕戦が今日開催された韓国で、 新婚ホヤホヤの大谷が細君同伴でおとずれており大人気らしい (韓国人の日本人に対するイメージが彼のスピリットで少しは好転してくれるだろうか) 注目の相手女性はバスケットボールの選手だったとかで180㎝の長身 普通の家の鴨居に頭が届くし、大谷は193㎝ゆえ鴨居越えとなり、 鴨居の上に顔がのってるわけでその大きさが分る      * 人間は、どうして大きさに個人差があるのだろう 身長なら150㎝余くらいの人から2m越える人ま...

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2024年3月19日 (火)

まなざし

そとめ そふ Poem Essay 2024 №47  随想詩     * ここ半年の間に、私と一歳から五歳ちがいの従弟がつぎつぎと三人亡くなって、 昨日は、近しくして世話にもなったその一人の葬儀だった 彼の子供たちには、まだ小さかったときに会ったきりで、 40歳をこえた各々に、こちらが歳とったのを忘れてやはり驚いた 驚いたといえば、長男と挨拶をかわしたときだ     * 従弟があらわれたのかと思うくらいに似ていたのである よく見ると顔はそっくりというほどではないが、ほっそりさせた感じで似ており、 何よりたたずまいというか、温厚な笑みをうかべた...

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2024年3月17日 (日)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №46  随想詩     * 人と人には〝潮時〟というものがある、別れのときだ 「ずっと咲かしつづけられる花ってないもの」 そのひとはそう云って、くちびるだけで淋しく笑った 青い空に思いわずらう、真綿のようにくすんだ白い雲 人生に〝やがて〟は、やってくるのだから‥     * 「生涯は誰のものでもない」なんて言葉も、ふと浮かんで消えた、 〈 いったいどういう意味なのか?〉 〝箸がころげても笑う〟は、娘時代のある時期を云った言葉で、 「世の中が面白くて仕方ない」と言ってる呑気なコだった スイッチがす...

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2024年3月12日 (火)

人生の密度

そとめ そふ Poem Essay 2024 №45  随想詩     * メジロは、他の小鳥よりも直線的にとぶ、羽搏く数が多いからだろう 一直線にちかい長~いS字状を描くかのように そのメジロが散歩する私のすぐ前へとびこむように飛来! 目前の樹の幹に、50㎝くらいの近さで横向きにとまって私と目があった メジロも私もハッ!と驚き、 小鳥はただでさえ丸い目をさらに丸くする     * 春さきは遠目で野生のメジロを見かけることもあるが、 こんなに間近に見たのは初めてだ 思いきり!?かわいいかおをしている 家飼いの、体も丸っこいメジロより、ずっと細...

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2024年3月11日 (月)

どう頑張れば‥

そとめ そふ Poem Essay 2024 №44  随想詩     * 昨日開催された名古屋ウィメンズマラソンで、 前田穂南(27歳)の記録を抜く者が出なかったため、彼女のパリ五輪出場が決まった 4年前の東京五輪では期待むなしく圏外(33位)にしずんだ 見向きもされなくなって、この1月、19年ぶりの日本新をたたき出した 敗れ去って傷心雌伏4年の復活、それも日本記録を塗りかえる努力はすさまじい 私はこの人のファンである、166㎝で快走する姿がいい     * 前田穂南は先行し、試合を引っ張ると強い気がする (昔の瀬古のように集団の中にいてゴール...

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2024年3月10日 (日)

夢みていた

そとめ そふ Poem Essay 2024 №43  随想詩     * 夢をみていた 最新の展示技術に裏打ちされた奇想天外な美術展覧会の夢である 関係者だけの内覧会とレセプション会場にきた自分が、初めは、 「ウワッ!こんな凄いことになっているのか!?」とたまげた 30年前からあるプロジェクションマッピングを3D応用して、 立体の魚が剥けるように回転して、人の肩となり人間へグルリと変貌などする     * 既知の美術家や芸術家がそちこちに集い立ち、談笑している 漫画家の赤塚不二夫がニコニコ寄ってきて「凄いだろ」と云う 振る舞われているシャンパ...

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2024年3月 9日 (土)

ジャガイモの鮮烈!!

そとめ そふ Poem Essay 2024 №42  随想詩     * グウタラを越えて、(あるいは平行移動的に)ボンクラへすすむ 人生のそんな泣きを今みている 味噌汁をつくっていて、湯鍋にジャガ芋を入れた つづけて豆腐を入れようと切っているうちに、 あれっ!「豆腐のまえに何を入れたっけ?」が、どうしても分らない     * 2分くらい前のことだから、ちょっとひどいザマで、 自分でも呆れ、ずいぶん思いだそうとリキむが全く思いだせない 鍋に何かは入れた、しかしすぐ前のことを忘れてしまう 言葉を思い出さないのには慣れて!?きたが、今回のこれに...

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2024年3月 8日 (金)

春のゆき

そとめ そふ Poem Essay 2024 №41  随想詩     * 目が覚めたら一面の雪景色、なんと5,6センチも積もっていた 三月八日、早春のゆきである 昨夜の暗闇にずっと降っていたのだろう 雨戸をしめず障子だけなのだが、あまりの静けさだったから意外だった なんだか春の悪戯っ子に、してやられた     * こりゃあ思いがけず雪見酒だなあと、椿事?をよろこび寿ぐ 盃を手にしたままボーッとして、思いだしたかのようにゆっくり口にはこぶ エンドルフィン(脳内モルヒネ)でも分泌したか‥ 音楽はネットで「荒木一郎1969」アルバムを選ぶ、 この...

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2024年3月 7日 (木)

La vie en rose

そとめ そふ Poem Essay 2024 №40  随想詩     * 〝見栄を張る〟ことが無くなってしまった さびしいことだ、とても寂しい 全部 無くなってしまったから 人前にでることも、自分を良くみせようという事柄も無い しあわせな事ではないか?     * 人は辛くても多少なり気ばっているのがいい? 年寄りなら髪そめてピース載せ、衣装ともに若作りの工夫をせんかい? とは無縁に、冬中着たきり雀、気ままに(着替えず寝て)、髪・髭さわらず、 洗わない顔、汚れ放題のズボン、靴、汗かかない下着替えは月2回(パンツのみ毎日) 冬は冷える明け方に...

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2024年3月 6日 (水)

人と人の紙テープ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №39  随想詩     * YouTubeで昔の歌手を見ていたら、ステージにテープが投げられている そういえば「普通にあったよなア」と思う 当時、女性歌手が云っていた、「応援してくれるのは嬉しいけれど、 離れたところから勢いよく投げられるので、怖い」とも たしかに顔に当たれば芯が痛い、(が、紙テープは思いきり投げなくては届かない)     * なぜファンがテープを投げるかといえば、本人の実物とつながっていたいから 自分の手にあるテープの先が、好きで仕方ない相手の身体に掛かっている 好きな相手とつな...

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2024年3月 5日 (火)

名残の夜

そとめ そふ Poem Essay 2024 №38  随想詩     * 《 人が雲を見るのは、 雲が水にちかいものだから‥? 》     * 人間はシンパシー(共感・哀れ)でできており、 雲が水でできているように、人間も水でできている なぜだろう、だから散歩に出ると、かならず上を見てしまう 空というよりは、雲の姿をいつも目でさがし追い慕う ぼんやり浮かんでいる雲に 自分が似かよっている? あるいは今の身の上とはちがう 生まれる前の根源的な私と? そんなものでもある気がする、青年の頃から 否、こどもの時分から‥     * 雲がうけとる光...

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2024年3月 4日 (月)

句読点について

そとめ そふ Poem Essay 2024 №37  随想詩     * 今日(3/4)は、飾った雛人形をしまう日である 私は男兄弟だったので家には無かったし、関心も皆無だったが、 娘に買って頂いた段飾りの雛人形を、寝しずまった夜半にたまたま見た 三月のあまい暗闇の中、ぼんぼりに照らされた人形たちが、 ひそひそしていた会話を私の気配で止めている シンとして、けれどもさざめくような笑いが薄あかりの顔に残って、 息をのむような得も言われぬ空間だった     * 日本の季節の行事は深く、いいものである 私は伝統文化が好きで、自分の髪も長く束ね、昔び...

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2024年3月 2日 (土)

夕焼けになりつつ暮らす

そとめ そふ Poem Essay 2024 №36  随想詩     * 私がむかし5歳のころ、近所の店に買物のおつかいを言いつけられた たぶん「卵を幾つと納豆」とかであったと思うのだが、 忘れないように、それを口ずさみながら百メートルほどを歩いてゆく 店の顔馴染みの誰かに、お愛想を云われて返事をした途端に忘れ、 また家に引き返した恥づかしい覚えがある     * なぜそんな事を思い出したかというと、最近の私はとてもそれに近いからだ 買物する物を2つまでは何とか自分に覚えこませるが、3つになると怪しい 今の記憶力がいちじるしく衰えて、自分でも...

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2024年3月 1日 (金)

国歌について

そとめ そふ Poem Essay 2024 №35  随想詩     * 一昨日の女子サッカー、パリ・オリンピック出場権をかけた一戦、 なでしこジャパンと北朝鮮戦で、国歌〝君が世〟を聞く そこへ友人からの〝沖縄タイムス〟記事のメールがとどく 〝台湾有事を想定し、先島(石垣・宮古)12万人の福岡・鹿児島空港への 空路避難計画が今年決定される〟と 沖縄県外の人は私も含め、その計画自体をほとんど知らないだろう     * 私が国歌と有事とを、なぜ結びつけて考えるかといえば、 国を代表する象徴的なものとしてこれ以上のものはないからだ 君が代は、天皇...

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2024年2月29日 (木)

聖・辞書

そとめ そふ Poem Essay 2024 №34  随想詩     * インターネットが普及して何年たつかは調べる気がしないが、 私たちは調べものを厭わなくなった、老いも若きもすぐググる ネットのない時代に比べれば多少は悧巧になった気がする、 が、それは間違いである 各々の知の総量(キャパは一定でなかなか増えないため?)は、 一つ増えれば一つ減る さらに、すぐ調べられるのは、すぐ忘れていいということで、 要はネット時代の人の方がアホ化している     * 私は小学生のころからよく辞書をひくマメな!?ガキだった (言葉に興味をひかれる癖は、...

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2024年2月28日 (水)

音符のふしぎ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №33  随想詩     * 25,6年前、Le Couple(ル・クプル)という文字通りカップルの男女が歌う 「ひだまりの詩」が、NHK番組の主題歌とかで流布した 当時その歌を、私の仕事仲間だった同輩が「いい」と云う 「何で?」と問うと、「だってボーカルの子の声がいいじゃない」と云い、 「ああいう声すきなんだ」と続けた     * そのボーカル、藤田恵美は今60歳になる 私は彼女の歌う「トライトゥリメンバー」をYouTubeで聴いているが、 当初はル・クプルの女性とは気づかなかった 人には、だ...

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2024年2月27日 (火)

向こうの世界でブログを書く

そとめ そふ Poem Essay 2024 №32  随想詩     * 今朝(2/27)の『折々のことば』に, 〝「食べることしか楽しみのない」のはむしろ最大の不幸なのだ〟とあった 私は〝最大の不幸〟のなかにいる? 「食べるということは生きるということであって、 生きるための行為ではない」霜山徳爾(臨床心理家)     * 不幸の実感はふだんはないが、云われてみればそうなのやら‥ ここはよく分らないところだ 太陽が今日もあがり、昨日と同様の晴れてつめたい強風がふく朝、 背中をガスストーヴの熱にあおり、ウィスキーを瓶の蓋であおる ‥まあ仕方...

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2024年2月26日 (月)

笑顔が好き

そとめ そふ Poem Essay 2024 №31  随想詩     * 或る動物写真家の記録をテレビで途中から観ていた その人の子供時代の写真がうつり、姿や背景を見るに、 どうも同世代なんじゃないかナと思った が、精力的な撮影活動や、機敏な動作、話し方を見ているうちに、 いや世代はもっと若いのだろうと思い直した     * 子供時代の写真は、たしかに私が共有した空気だった じつは映像動画はかなり前のもので、写真家はもう亡くなっており、 私よりじつは2年も先輩で、やはり同時代の人だった 写真にまとわりついた時代の色合いとは何なのか その空気...

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2024年2月25日 (日)

老衰準備

そとめ そふ Poem Eaay 2024 №30  随想詩     * 朝はみぞれだった、霧雨もよいのグレーな寒い日曜日の昼すぎ、 冷蔵庫にウドンがあったので、鍋で一人ゆでる 面倒なので、市販のツユをどぼっと入れ少量の白ダシとミリン、 ネギもチクワもないので、シッポク風にかつぶしをふってみる なんだか寂しい気がして卵をひとつおとした     * 窓の外をながめながら、気温を見ると4度! 贅沢かと思いつつエアコンとストーヴをつける ウドンと暖房、けれどもすこしも体があたたまらない いよいよBMIでも低下してゆく、死の準備に入ったか? もし死ぬ...

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2024年2月24日 (土)

安井仲治 僕の大切な写真 展

安井仲治 僕の大切な写真  そとめ そふ Poem Essay 2024 №29  随想詩     * 安井仲治(ナカジ)〈明治36生〉は、アートな写真家だ 例えれば、つげ義春や滝田ゆうの画自体がもつ物語性のよう、 写真に〝物語界〟がスッとあいている 写真作品から〝そこ〟へ、見る者をふわりと自然に連れていってしまう 〝物語のそこ〟とは、見る人それぞれの内側にあるもので、 こういった写真は見かけたことがなかった     * 時代の後先が逆の漫画家二人を挙げたが、安井仲治は明治・大正を生き、 大正浪漫の気を縦横に吸って、作品に吐きだした シュー...

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2024年2月23日 (金)

禍福は糾(アザナ)える縄のごとし?

そとめ そふ Poem Essay 2024 №28  随想詩     * 「恨み・辛(ツラ)み」と世にいう、辛みとはツライという意だが、 辛みにはキツさがある気がし、並べて云うことで積もり積もった怨恨 「恨み・妬(ネタ)み・嫉(ソネ)み」というのもある、 妬みは羨ましいあまり憎らしく、嫉みは羨ましくて悔しく腹立たしい いずれ人間は、他人とひき比べずにはいられないシロモノであり、 そうした負の感情といっていいやっかいを抱える     * 私の母方の祖母は「あんた、人間の恨みほど怖いものはないよ」と ブルブルッとこまかく首をすくめながら、若い孫を諭...

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2024年2月22日 (木)

ガマとヒマ(踊り場の戦闘性)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №27  随想詩     * ふと自分が人生最後の〝踊り場〟にいるような気がする 何~んにもしていない宙ブラリンだからだろう そういう気分にも、人間ってのは成るものである それにしてもヒマで頭が融解しつつ活性するのはどうしたバランスか?! 活性化といえば聞こえはいいが、要するにヒマ!しかないのだ     * そこにしか椅子がないので一日中ライティングデスクに向かっている 目のまえにはパソコンがあるばかり、で、自然と思いを書くしかない 思いつくのが何かといえば、今はたとえば江戸時代の金魚鉢のカタチ、 ...

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2024年2月20日 (火)

動物好きの感情

そとめ そふ Poem Essay 2024 №26  随想詩     * 人間が好きでしょうがないという人がいる 私は人間より動物の方がかわいい 人間が好きという人は、人間がかわいいのだろう (ペットは別として)動物が好きでも、彼らが私に親近をしめすことはない どこまでも一方通行の〝感情〟なのだ     * 2/18の朝日『折々のことば』に多和田葉子さんの言葉が紹介されていた 「感性は思考なしにはありえないのに、 考えないことが感じることだと思っている人がたくさんいる」 なるほど、感情は思考のつづきである 動物が好きという感情は、つまると...

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2024年2月17日 (土)

早 春

そとめ そふ Poem Essay 2024 №25  随想詩     * 近所のNTT社からお昼どき、女のひとが小走りにひとり出てきた 私は自転車で行きあって、そのまま道をすれちがう あかるい陽光に照らされ、どういうものか全身黒づくめで、 肩くらいで切りそろえられた黒髪がゆれた ロングスカートが、やわらかな生地なのだろう、 ダンスの回転でもしたかのように裾が眩しく風にふくらむ     * カッコいい女性だなあ!と思わず口笛でもふきかけたくなる 一言でいえばトックリ衿がこんな似合う人はいないかもといった雰囲気 細身の身体に、若いひとにしては珍...

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2024年2月16日 (金)

もうひとつのテルマエ・ロマエ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №24  随想詩     * 犬と散歩に歩いていると、古い家屋を解体する現場を見かける 人間の住まいが壊されて、体内?が剥きだしにされていくのを、 まるで子供が見つめるように、飽かずただながめている 住んだ人の現実と時間とが、チューブでも潰すように押し出され、 解体の音と堆積した埃とが舞いあがるまま、何かしらの虚しさも去来する     * その小さなブルドーザの上げ下げされる青いアームに、 〝メソポタミヤ建設〟という文字が書かれてあった 変わった会社名だナと思う 運転している人間も、脇で作業している...

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2024年2月13日 (火)

愛妻家とランの話

そとめ そふ Poem Essay 2024 №23  随想詩     * 愛妻家の友人Aくんは、奥さんが足の関節の手術から退院する日に、 家に、なんと〝胡蝶蘭〟の鉢植えを買っておいて出迎えた 特別な見舞いや祝いの席には見かけるが、自分の女房が退院してくる為にとは! 私の周りでは聞いたことなく思いつきもしないが、よほどの事の気がする すくなくとも女房殿を驚かせる趣向は練ったのだろう     * Aくんは上京時や出張時も、奥さんへ衣服などをマメに買って帰ったりで驚く どうしてそんなに奥方が大切なのか、尋ねても言わないだろうから考えた 彼は細君に知...

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2024年2月11日 (日)

いで湯浄土(福島・高湯温泉)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №22  随想詩     * 吾妻山にいだかれた山のいで湯〝高湯〟に一泊旅をしてきた 叔父が亡くなって丸2年、〝三回忌〟の供養である 生涯独身、無宗教、散骨で墓はない人ゆえ、ちいさな偲ぶ会を、 思い出を語りあえる身寄りだけで、叔母の贔屓の温泉宿に集まる 私は亡き叔父の姉にあたる94歳の母親を何んとか連れていった     * 初日は快晴、吾妻連峰の頂きのほうは雪をかぶって光っていた 高湯をこえてスカイラインを登ってゆくならば浄土平(ダイラ)へと通じる 例年にない雪の少なさとかで大ツララもこの冬はでき...

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2024年2月 7日 (水)

ことり

そとめ そふ Poem Essay 2024 №21  随想詩     * 一昨日、霙が雪にかわった空のなか、めずらしく鳥がよこぎっていった 尾羽の半分をひねって旋回するかのよう、ゆっくりとよぎった 朝から何もたべるものが無いのなら、寒さで落ちやしないか? 泊まるところはあるのか?雪のない摑まる枝は? 小鳥の足というのは、ひじょうにほそい精巧な細工で、 すぐにも凍えてしまいそうなもの、何羽かはこの日いのち落としたろう     * 少年のころ、私はよく小鳥屋のせまい店先で時間をついやした 店いっぱいの数の鳥籠が壁のすきまをうめて高く積まれ、 入り...

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2024年2月 5日 (月)

最果(サイハテ)タヒ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №20  随想詩     *9/1 少し前のこと、倅の嫁が、縁者の集まった家呑みで酔っぱらい、 なんと〝詩集〟を貸してくれた 彼女が漫画(アニメ?)のマニアックな愛読者なのは知っていたが、 詩を読むとは、この15年間まったく知らんかった 「この〝最果タヒ〟スッごくイイんですよ、人気で最近読まれてまス」と云う 『夜空はいつでも最高密度の青色だ』、詩集のタイトルである     *9/2 詩――「夏と秋が破裂して、混ざり合う匂いの中。 だれかが溶けた雨ばかり降る場所で、さみしさなんてありはしない。」 (中...

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2024年2月 2日 (金)

あおいとり

そとめ そふ Poem Essay 2024 №19  随想詩     * 夕飯をいつも通りに三人でたべていたら、 「どうしてそんなにガツガツたべるのか?」と問われた 「メシくらいしか、たのしみが無いんだよ」と応えた 日々〝たのしみ〟というのが、他にひとつも無いのである 自分で作りださないとならないのだろうけれど、無い     * だから、よく入院患者が云うように(実際、入院しているに似た状況)、 晩ごはんの献立だけが、唯ひとつのたのしみなのだ 「今日のメシは何か?」と朝から尋ねる仕儀にたちいたって、長い 持病で、お茶コーヒーの類いが飲めず、さ...

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2024年2月 1日 (木)

パトカー来る

そとめ そふ Poem Essay 2024 №18  随想詩     * 夕方、家のチャイムが鳴り、出ると190センチはあろうかという警察官が立っていた 「○〇という人を御存知ですか?」といきなり尋ねられた 従兄弟の名である、事故に巻き込まれたかと思った 朝、遠い大倉山に住むその従兄弟からうちへ向かうと電話があって待っていたからだ 5時になっても現れず、88歳だし携帯を持たない一人暮らしなので案じていた     * すこし離れたところに停まり、赤色灯がクルクル回っているパトカーに、 警官は両腕で頭上にマルをつくって合図をおくりながら、「よかった...

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2024年1月29日 (月)

顔 色

そとめ そふ Poem essay 2024 №17  随想詩     * 学校しか世の中を知らなかった若かりしころ、 昼は喫茶店で夜は酒もだす水商売のバイト話を前回書いた その店の前任者のくずれた感じの男が、気骨ある人だったせいで、 人間は〝見かけ〟と違う人もいるということを知った それとは逆に、カウンターまわりに坐るいろいろな客層と話しているうちに、 〝人を見る〟ということも若いなりに覚えた     * 現代っこの女性が、ガールズバーでカウンターをはさみ男性客と話すのも同じ思いだろう 品定めをするように、ごく自然に人を見分けるようになる 子...

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便所掃除

そとめ そふ Poem Essay 2024 №16  随想詩     * 私の好きな映画『ベルリン天使の詩』の名匠ヴィム・ヴェンダース監督 彼が日本で撮った『PERFECT DAYS』は、主演の役所広司がカンヌ主演男優賞 映画は先月末ころに公開になっている筈だが観ていない 渋谷でトイレ清掃員をしている男の話であるらしい 今、清掃は小さな会社のはて社員でなく清掃会社が請けおうようになった     * 浪人学生時、短期バイトをしつつ夜はスナックで長期のバイトを続けた 私は早く自分の力で世の中に立ちたかった ※(世の役に立ちたかったではないのが悔やま...

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2024年1月27日 (土)

ためいき

そとめ そふ poem essay 2024 №15  随想詩     * あるとき、「ふぅ」とため息がもれた、 と、家の者に「何んでアンタがためいきをつくのか?」と云われた 言外に「自分の方はため息の理由が幾つもあるが、 あなたは何もないではないか!」そういう含みがあからさまにある なるほど、何ゆえに?と問われれば、私には理由がないのである     * ため息もつけないとはと思い、けれども文句を応酬する気はうせて、 またいつもの厭世観にとりつかれる ドラマの中村主水を思いだすが、主水には同心の仕事も仕置きの仕事もあった 家人に文句を言われるに...

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2024年1月25日 (木)

犬と私

そとめ そふ Poem Essay 2024 №14  随想詩     * 小学校のころ、冬の夜は零下にさがって朝の道に霜柱が立った 今日、晴れて寒い午後、犬といつもの散歩にぶらぶら歩く 西へかたむいた陽の光が、樹木の枝葉のあいだから放射状にさしてくる プリズムみたいな懐かしさで〝きれいだナ〟と思う こんな冬もようの中、北向きの側溝には名も知れぬちいさな花… やはりきれいだナと思って目をとめる     * 住む地が海岸地方だったらどんなに波や空が美しくて心みちるだろう 山も川も森や林も、自然が何もないこの地に不満だった しかし、ちいさな破片でも...

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2024年1月23日 (火)

負け犬

そとめ そふ Poem Essay 2024 №13  随想詩     * 二三日まえ、相模湖にちかい霊園まで親戚の法事へ行ってきた みぞれの中、坊さんも心もち震え、墓前の線香が冷気にさえざえとけむった、 私は、2ケ月半ぶりに抜けた風邪がぶりかえし気味になり、喉がまたおかしい 自分の体質が嫌になるが、しようがない 〝仕様がない〟という肯定は嫌いだったが、いい言葉だと今は思う     * こんなていたらくな自分になろうとは思いもしなかった 自分を「しようがない」などと思うのは負け犬根性だ ともあれ怠惰かつ安易な方へながれていくのを自覚し、 我なが...

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2024年1月20日 (土)

沈黙は金

そとめ そふ Poem essay 2024 №12  随想詩     * ほんのたまにの事ではあるけれど、「ギャッ!」と思わず呻くことがある 「ゥアーッ!」だったり、犬の名「ポン太あ」が口をついたりもする 突発、ふいに思い出したことが、あまりに恥づかしい事であるために 取返しがつかない出来事というのはあるものである 人生は巻き戻しがきかない     * 日本人は恥をたいせつにする 日本文化の真髄は〝恥〟にあると云われたりさえする しかし、このギャッという呻きはそうしたものではない恥だ 消えてなくなりたい、大恥、赤っ恥、天地まっ逆さまで大の字の...

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2024年1月18日 (木)

イモ女子

そとめ そふ Poem Essay 2024 №11  随想詩     * 最近、私は孫娘から「モト爺は焼芋に凝っている」と云われている 面と向かって云われたことはない たぶん中学校から帰ってくると、オヤツに私が時折り焼芋をだすせいだ 甘くほんとうに美味しいのがスーパーに出ているので180円で買ってくる (面と向かって言えないが)、孫は、焼芋がまた似合う娘なのである     * 焼芋というと、子供のころ焚火に芋をほうりこんで焼いた 指と黒こげになった皮にふぅふぅ息を吹きかけながら、寒い季節にたべた 家の近在にはまだ芋畑があり、埼玉はさつま芋がよ...

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2024年1月17日 (水)

キョンキョン

そとめ そふ Poem Essay 2024 №10  随想詩     * ヤフーニュースに小泉今日子の対談がのっていた 1980年代、彼女と同年代の私の部下が「別格のスターと感じた」と云った 私には普通のタレントに見えたが、その彼女も57歳 独立して会社社長を社員3人とやっているらしい なかなか骨っぽい考えをもっていて感心した     * 《 有働アナ:最近はテレビのバラエティ番組で全然お見かけしませんね 小泉:絶対出たくないですね/有働:なぜですか?/小泉:くだらないから 有働:ワーオ!、どういうところがくだらないですか? 小泉:どういうと...

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2024年1月16日 (火)

臆 病

そとめ そふ Poem Essay 2024 №9  随想詩     * ある日、友人が「自分は社交的と(家族にさえ)思われているが違うのだ」と云った 彼は運動神経がよく、笑顔をたやさず、人を楽しませる話が上手い 責任の重い役員や世話役的なことを幾つもこなし、今は事業を経営している しかし、非社交性と社交性は四分六くらいの男だと私は思ってきた むかし彼が黙っている時があって、その表情は影あるものだったから     * 友人が「社交的でない」といった理由にあげたのは、 営業の宴会などで「二次会に誘われるのを避けるためにトイレに隠れた」こと それは私...

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2024年1月14日 (日)

のほほん行進曲(台湾有事)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №8  随想詩     * 昨日(13日)、台湾の新総統に民進党で親米の頼(ライ)氏が当選した 中国は習近平の年頭の挨拶でも「(台湾)統一は歴史の必然」とし、   「武力の使用を放棄しない」と公言していて、黙ってはいないだろう 頼氏は「知られた日本重視派」である(女性副総統シアオ氏は神戸生まれ) 日清戦争で中国に勝った日本は台湾を割譲され、第二次大戦に敗れて中国に返還、 台湾人は親日的で「日本へ期待を抱いている」が、中国は日清戦の雪辱を期す     * 台湾での「世論調査では〈台湾有事に自衛隊が参戦...

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2024年1月13日 (土)

わたし、ワンコの味方です

そとめ そふ Poem Essay 2024 №7  随想詩     * 数日前の新聞に、韓国で犬食禁止の法案が可決したとあった、やっとだ あたりまえである、どこの世界に犬を食べてしまう民族があるか! 大統領夫人が無類の愛犬家だったらしい 「犬を食らうと夏バテ防止に効く」という??民族の文化を、 (たとえ貴い幾つかのものがあろうとも)私は認めない 焼肉どころか、キムチもマッコリもチャラついた歌謡も嫌気がさす 防止だとかの問題ではまったくないのである     * 「犬なんて本当に食べてたの!?」と半信半疑で呆れ気味が日本の人々 「おいしいの?」な...

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2024年1月12日 (金)

ひるめし

そとめ そふ Poem Essay 2024 №6  随想詩     * 昼メシを、ひとり家でわびしく食べる (お袋は体重がふえると衰えた筋肉にきびしいゆえ昼食をぬく、 1日2食で自分はちょうどいいと云う) 私は晩の残りものを、ごそごそと温める、 昨日の夕食後、洗い物をする時に分けてとってあるのだ     * 少年時代、小学校からそのまま友だちの家へ遊びに寄ることがあった 友人は入口の台所の板の間へ上がるなり、鍋にのこった味噌汁やらを 冷えたまま椀によそって、ガツガツというふうに食べた 私はそのあいだ、手もちぶさたに待っているわけだが、 三つ...

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2024年1月11日 (木)

野鳥を見る

そとめ そふ Poem Essay 2026 №5  随想詩     * 《 1 》 犬と散歩して、急な尿意で立ちよるトイレの場所を頭にいれてある 近くの人けない八雲神社もそういう所のひとつだ いい赤松があるのだが、葉がぜんぶ枯れて文字通りの赤い松になった 虫が入ったのだろうが樹齢はどのくらいなのか、哀れだ 犬のままに歩いて、境内の閑静な空気のなか野鳥のちいさな囀りに気がつく あまりに愛らしく聞いたことのない小声なので佇んで見上げる     * スズメの半分ほどに小さな、芸術品のような鳥が頭上すぐの枝にいた うっすらと黄色い、まるくふくらんだ腹が見...

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2024年1月10日 (水)

鏡開き

そとめ そふ Poem Essay 2024 №4  随想詩     * 〝鏡開き〟は明日(11日)だが、 買って飾ってあったビニール入りの鏡餅をたべる 鏡餅は切ってはいけない、ひび割れたままを砕いてたべると云われた 今は砕くまでもなく、重ねもちの中に小分けにされた餅が入っている 昔は、細かく砕いたあと、油で揚げ餅にしてたべたものだ     * 知らない人が多いのだが、鏡餅とはあれは神の〝依り代〟である ゆえに鏡に模して丸く、鏡餅というはず 鏡割りして食すのは神さまにあやかる(?)いわば神からの頂きもので、 その年の無病息災を分け与えてもらう(...

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2024年1月 9日 (火)

お正月スケッチ

そとめ そふ Poem Essay 2024 №3  随想詩     * 正月といって、別段の事はない静かな元日を一家六人でむかえた 二日は嫁いでいる娘夫婦、三日は弟とその二人の息子夫婦が年賀に来宅、 それもこれも94歳になる母存命ゆえのことである 五日には、その母親をつれて近在の女體神社へ初詣 「関東一宮」の扁額が掛かるが、ひろがる見沼(田んぼ跡)の小さな丘の社で、 参詣する人とて、私たちのほかに3組くらい     * 私はおみくじが好きで引くが、末吉や小吉といった凶スレスレしか出ない 今回は、な、なんと10年ぶり?の〝大吉!〟(思わず不吉で...

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2024年1月 8日 (月)

中島らも

そとめ そふ Poem Essay 2024 №2  随想詩 * 今日は成人式、つめたい風のふく晴れた日だ 『天声人語』は「中島らも」だった 「過去を悔やんだり、いつまでも失敗に悩んだりしている人間に、 らもさんの言葉は何ともやさしい」とある それで久方にこの人を思いだした(拙ブログにもかつて書いている) 私の中では作家というより畏敬する詩人、言葉の錬金術師でもあった     * たしか二つ歳下だったから、生きていれば辰の今年は歳男 「何ともやさしい」の形容は、たしかにその通りだが、 やさしさの種類が何と言ったらいいのだろう、ち...

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2024年1月 3日 (水)

刻 (残り時間が短い人たちのために)

そとめ そふ Poem Essay 2024 №1  随想詩     * 一年の最初のブログとして、刻(トキ)の話題はどうだろう     * 時計のない江戸時代の人々はどのようにして時刻を知ったのか? たとえば、待ち合わせ一つするにしても 時間は、お寺の鐘が刻の数だけ鐘をつく音で周知されたようだ 寺がそれだけ生活に密着していたということでもある 上野寛永寺の〝時の鐘〟が鳴ると、江戸市中の6寺院の鐘がつかれた 八百八町の空を日夜、釣鐘のあの音がひびき渡っているのを想像する     * 私は時代物を好む(安心できる)が、時刻が七つだ九つだと頻出し、...

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2023年12月31日 (日)

さらば、私の2023年

そとめ そふ Poem Essay 2023 №83  随想詩     * 朝、大晦日には珍しく雨がふって、恒例の年賀状を書いていた 今年の正月に頂いた年賀状を見ながら住所を書く 秋に亡くなった同い年の友人の葉書きに、 「まだ少しだけ現役です」と、下手な字の添え書きがあった 同じ町なので通夜に行ったら岸田総理の花があり、4階までの階段を会葬者が並んだ 「少し」というのは謙遜であって、まだ元気に仕事をやっていたんだナ     * 賀状を書いたときには、こやつも今年死ぬなんて思ってもいなかった、 そう考えたら、自分がいま書いている賀状は?と、ふと思う...

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2023年12月30日 (土)

青い鳥

そとめ そふ Poem Essay 2023 №82  随想詩     * 幸福とは何なのか? 〝青い鳥〟は、幻想の中のとおい理想に帰すものだろうか 私には幸福という観念がずっと欠けていたように思う、 それを求めてこなかったということは、幸せだったということだ そして、人を幸福にしたいと望んだこともなかった まことに幸せな?生まれつきというほかない     * そのことは、人間として欠陥だろうか? 〝青い鳥、青い花〟と呪文のように唱えながら犬と歩く 愛については考えないこともなかった ‥だが、愛の才能があまりにも無さすぎた 人を愛すとは、その...

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2023年12月28日 (木)

スタンド アローン

そとめ そふ Poem Essay 2023 №81  随想詩     *  「希望のつぼみが、遠くを見つめていた」※     * なんと美しい言葉かと思う 丘のうえ、春さきの樹木の枝先にふくらんでいる花の蕾が、 いずれ訪れるだろう季節に心ふるわせ、遠く希望を見つめるように待っている あふれる青春の若いひとが、自分の命に畳まれている可能性に気づかず、 秘めた夢を抱いて美しく信じて迷わず、その遠い夢だけをただ見つめている     * なかなか出会えないフレーズと思う、私の胸にもしみる 年末年始は医療機関が休みになるし、風邪は万病の元などと脅され...

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2023年12月27日 (水)

石垣りん

そとめ そふ Poem Essay 2023 №80  随想詩     * 鷲田清一の折々のことば(朝日新聞12/26)より、この日は「石垣りん」 『せつない、ということばの重みは、心の中のどの部分に寄りかかろうと するのでしょうか。』 《 家族6人の生活を(高等小学校を卒業して家計のために就職した)銀行員として 独り支えてきた詩人。入院中の叔父を見舞い心ばかりの金を手渡した時、 〝せつないのぉ〟と叔母が言った。いろいろな感情が押し寄せ、錯綜する中、 〝納められる税金を〈せつなく〉受け取って、大事に使ってくれる為政者は いないのでしょうねえ〟と...

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2023年12月23日 (土)

風邪に往生す

風邪が治らず、ずっともがいているような按配だったが、昨日からぶり返し気味で 一段と悪化し、昼ころ起きるときにはヨロけて、障子を枠ごと壊してしまった。 どうしようもない。 いま熱を計ったら8度ちかい。もう2ヶ月悩まされている。 丈夫な人が羨ましい、、 ブログはしばらくお休みします。...

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2023年12月22日 (金)

相 撲

そとめ そふ Poem Essay 2023 №79  随想詩     * 先日、寺尾が亡くなったが、お相撲さんは総じて早死にのようである 「毎日ダンプカーに当たられるようなもんスから」と、引退時に貴乃花が云っていた 身体がガタガタになるという意味だろう 格闘技でいちばん強い者は相撲取だと聞いたことがある そのくらいぶつかり合うパワーが他と圧倒的に違うようだ     * ぶくぶく肥えているように見えて脂肪率は常人よりずっと低く、 ギュッと力を入れると固い筋肉のかたまり 現代では体格が大型化したため、伝統の土俵サイズは小さく感じる 押し相撲には有...

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2023年12月21日 (木)

もしも、明日!

そとめ そふ Poem Essay 2023 №78   随想詩     * 小津映画『東京物語』で、老夫婦が尾道から東京の子供たちの家を訪ね、 なにか邪魔者のようにも扱われて〝かつては優しい心の子だったのに〟と述懐する 兄弟(姉妹)が各々結婚し家庭をもつと、昔のようにいかなくなるのは世の常 生活というエゴイズムが人間を如何に変化させるかの証明である 実際、兄弟は考え方も感性も異なるのだから、仲がわるくなる場合が幾らもある     * とはいえ、同じ屋根の下、同じ釜のメシ食って365日×何年か育った子たちである 分りあっている部分はあり、水より濃い...

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2023年12月17日 (日)

柿と地蔵さんの秋?

そとめ そふ Poem Essay 2023 №77  随想詩     * 陽が陰ると寒くなったので、2時を過ぎたころあいに犬の散歩にでる ぶらぶら歩いていると、雨戸をたてたままの古い戸建ての空き家がめだつ 年寄りたちが施設おくりのせいか亡くなってしまったのか その庭の柿の木に、取る人のいない熟した実がたくさん揺れている 街路には、上のほうの葉を落とした桜の紅葉が陽に映え、 路上にはきれいな落ち葉が円をかくよう渦まいて風に舞う     * こんな光景は、かつては秋10、11月ころのものだった 12月はとっくに枯葉は落ち、冬の寒さへ入っていく用意や...

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2023年12月16日 (土)

パントマイム

そとめ そふ Poem Essay 2023 №76  随想詩     * 朝日新聞(12/14)、鷲田さんの『折々のことば』に、 ヨネヤマママコという草分けのパントマイマーの言葉が紹介されていた ヨネヤマママコは、私が子供の頃、たしか岡田真澄と期限付き結婚で話題になった女性だ 見た目が、木でつくられた人形のようで、当時の洒脱な人といえる よくピエロの化粧顔でパントマイムをしていたのを思いだした 彼女の言葉、「道化ほど完全な人間が他にあろうかとつくづく思う」とある     * 道化をこれほど文学的!?に例えた言葉はないのではないか 文学の徒で...

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2023年12月15日 (金)

生活のレベル

そとめ そふ Poem essay 2023 №75  随想詩     * 亡くなった父は食事にいっさい不平を言ったことがなかった 私は幼少のころ食べるのが〝苦〟だったということもあって、 子供の時分から、しょっちゅうお袋の料理に文句を言っていた気がする 父はそんな性分の息子をたしなめることもしなかった 私は別に好き嫌いはないし、食べるものに贅沢してきたわけでもないが、 幸か不幸か根がグルメ、味がわかる男なのである     * 朝食がコメでなくトーストになったのはいつの頃からだろう ひとり暮らしをした大学の頃からだったろうか、もっと前だったか ...

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2023年12月12日 (火)

墓めぐり

そとめ そふ Poem Essay 2023 №74  随想詩     * 今日は「十二日市(マチ)」という浦和に昔からある縁日である 子供のころ、煌々とついた電灯の屋台の賑わいは凍るように寒かった 人には思い出があり、そんな時間が私にたしかにあった 浦和は中山道の宿場町だったが、道ぞいに玉蔵院なる平安初期創建の古刹があり、 墓地は寺からは徒歩30分くらいの、私の家のすぐ近所にある 諏訪入というおおきな墓地で、おそらくいにしえに、 死者をこのあたりまで運んで棄てたか埋めたのが起こりではないかと思う     * 今日は夜来の雨があがり、目に映るすべ...

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2023年12月11日 (月)

アリガタヤ節

そとめ そふ Poem Essay 2023 №73  随想詩     * 先日、友人に或る事があった折り「有難や節」という古い歌を思いだした 植木等(青島幸男コンビ)のように勘違いされる方もあるかもしれないが、 これは守屋浩が歌って1960年ころ爆発的に流行った 「僕は泣いチッチ」の、ヨロヨロしたうたい方のあの歌手だ 小学生の私はこの守屋浩の曲が好きでよく口ずさんでいた 笑顔が優しいお兄さんのような親しみを覚えたのである 守屋には「学生数え歌」や、後に島倉千代子とのデュエット「星空に両手をあげて」がある ([E:#x266A...

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2023年12月 7日 (木)

キャンディーズ

そとめ そふ Poem Essay 2023 №72  随想詩     * 大晦日の紅白歌合戦に、元キャンディーズのランが出るそうである 今年、伊藤蘭がソロのツアーをしたので、当時のファン層へのNHKの視聴率ねらいだろう キャンディーズ(73年デビュー)は、私より5ツ6ツ年下で一世を風靡した が、子供っぽく見えた彼女たちは私にはほとんど興味の対象外で、 3年遅れてデビューのピンク・レディ(←今思えば変な芸名)のやけに低い声のケイが好みだった とにかく映りこむバックバンドが「スマイリー小原とスカイライナーズ」だから古い!     * 何ということも...

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2023年11月30日 (木)

クスり

そとめ そふ Poem Essay 2023 №71  随想詩     * 風邪が体内から出てゆく気配なく、治らないまま悪くなったりマシになったり、 ひいて1ケ月、消耗にマイっている 市販の風邪薬が底をつき、家人に買ってきてもらったが、 「店に風邪薬が無くなって品薄」と云われた コロナやインフルの隙きをついて、悪い風邪も蔓延しているようだ     * 求めた銘柄は切れていたが、別の薬品会社の薬をのむ 薬がきれると、とたんに体調が悪化するのだ 今朝の新聞をめくったら、 「乱用の恐れがあるせき止め薬やかぜ薬の販売規制」を行うとある 「20歳未満には、...

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2023年11月29日 (水)

そなえよつねに(ボーイスカウト)

そとめ そふ Poem Essay 2023 №70  随想詩     * 昨日(11/27)の新聞一面トップは、「38空港・港 防衛力強化」とあった 有事の際、民間の空港や港を軍事に使えるようにするという 論調は、朝日ゆえ(台湾有事にかこつけた)国の右傾化を憂慮している 曰く、軍の基地があるのに民間施設まで使う必要があるのか 経費1兆円(2027年)たるや、もっと別のつかい道があるのではないか     * 私は、「何を言ってるのか!?」と思う 空港や港湾施設を軍事利用できるようにしておくのは当たり前ではないかと 考え方として(経費的にも)、最初...

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2023年11月25日 (土)

冬の薔薇

そとめ そふ Poem Essay 2023 №69  随想詩          * つい先ごろまでの暑さから、夜は4~5度の寒さになった 11月は晩秋という時節だが、冬にちかい そんな庭に、真っ白い薔薇がひとつ咲いた 狂い咲きというものだろう どうして五月の皆と咲きほこる季節でなくこんな時期に一人咲いたのだ?     * 薔薇に尋ねたところで詮ない 白薔薇はよわい陽ざしに照らされ、ゆうらゆらと揺れている まったく花のない庭にその花びらを、ただもたせかけて 薔薇に雌雄はないものの、この薔薇は女性なのではないかと想う 枯れ葉ばかりの中、清らかな一輪...

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2023年11月18日 (土)

空にゆれるノスタルジー(コスモスは風に似て)

そとめ そふ Poem Essay 2023 №68  随想詩     《Ⅰ》     11*1 38度をこえる熱で寝こんでいて思ったことがある 布団の中にうずくまって、 「人間ってのは、あったかい物なんだナ」と 自分で発している〝熱(温度)〟を、ふだんは意識しないが、 死ぬまで人は温度を発しつづけるのだ     11*2 体温は35度から37度ちかい人までまちまちだが、これは体表の値、 身体の深部体温は37度±0.2で、人類はみな同じだそうだ それで深部体温の低下による死後何時間という推測が成りたつ 免疫力については体温の高い人の方が勝るという...

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2023年11月14日 (火)

いよいよ怪しきかな人生

そとめ そふ Poem Essay 2023 №67  随想詩     * 11/2夜、とつぜん喉もとがガツンときた 痛いわけでも、イガラっぽいというのでもない、 ただ、今までに経験したことのない違和感 その夜はそのまま寝たのだが、 翌朝に強烈な痛みにおそわれ、そのまま絶滅の道へ     * すわコロナか?と思えど、 どだい8年引き籠りが罹ったのでは笑い草 私は風邪に極端によわく、引くと1ケ月は治らずに苦しむ 自分には抵抗力というものがないのではないかと疑うくらいだ 子供のころから寝込んで、本人は死にそうに辛いので、 乾布摩擦やらの健康法をい...

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2023年10月28日 (土)

アイ・アンダスタンド

そとめ そふ Poem Essay 2023 №66  随想詩     * 孫娘が母親につれられて泊まりに来ている 相変わらずのカタコトの中で、「わかった」と意思表示をしだした その語感は、とてもストレートである 誰しもが、この言葉によって、 人間という世界を受けとっていくのだと思わせられる     * 大人の「わかった、わかった」は、分っていないことの方が多い どのように分ったのか、互いにさっぱり分らないのである 中学生くらいがナマイキになって、小言をくらった時、 棄てゼリフ的に「わかったよ!」というのも同じ 3歳児は、とてもシンプルに〝理解...

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2023年10月23日 (月)

そのひとの記憶

そとめ そふ Poem Essay 2023 №65  随想詩     《*》   そのひとはいつも、まぶしいような表情をしていた 視力のせいなのか、恥らいか、 世の中が眩しくて仕方ないといったふうにも見えた 六十にもなったのに 自から死んでしまった 風景を見ているときも 表情はおなじようだった そのひと自体が風景という そんなふうが醸しだされていた気が、(10年残された)今はする ある日は、「こちらではヒメジュオンを見かけません」 そう書かれたハガキが届いた     《*》 生前親しくしたと云う 五十がらみの整体師の女性が、 そのひとが朝の...

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2023年10月13日 (金)

顔(蓼食う虫も好きずき? or 心の内面?)

そとめ そふ Poem Essay 2023 №64  随想詩     * 退職して以来、(娯楽としての)テレビは見なくなってしまった  世間と切れたし、今風とも合わなくなった テレビを見ていた頃、そのタレントが出てるとチャンネルを変えたのは…、 鶴瓶、中居、そのSMAPで稲垣とキムタクもつまらなくて好まない (どんな役を演っても同じに見える、つまりアクが無さそうであるのだろう)     * 火野正平もダメである、他にもいる筈と思うが如何せん名前が出ない 私は、現実には人間の好き嫌いがあまりなく、誰とでも付き合えるのだが 好みの俳優というと、...

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2023年9月30日 (土)

春陽会誕生100年、それぞれの闘い

そとめ そふ Poem Essay 2023 №62  随想詩 小杉放庵《双馬図》1925年 油彩 53×72.9cm  ※(写真は図録より複写転載、以下同)     〝こっくり〟とした展覧会である   重層な画家とその年月とがあまりに充溢している   例えとして妙だが、小学生たちが好き勝手に描いて、 教室にばらまいた絵を覗き見るとでもいったらいいのか(?)   素直に見れて、さやざやしい気持ち   絵が本来もっていたエネルギーが何だったのかが伝わってくる、 つまり絵がここでは、ただ〝絵〟であろうとしている       * こんな色あいにも自分は反応で...

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2023年9月25日 (月)

妻のこと

そとめ そふ Poem Essay 2023 №61  随想詩     昨日、食卓に即席のカップスープがでて、粉っぽく不味いので、 「今度はクノールにしてくれ」と言ったら、「クノールは高い」と返された   黙るしか、今の私にはない   家内の幾らかの稼ぎなくして、年金で家計は成り立たないのだ 金のことで気がふさぐのは、淋しさだけでなく人生の後悔も混ざる   私は痛いところを突かれたのである       * おそらく彼女は私への批難や嫌味で云ったのではないのだろう 自然にそういう人なのだ   結婚後、私が最初に驚いたのは、仕事で早起きをしなくてはならない...

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2023年9月13日 (水)

ころがる石にはコケが生えない

そとめ そふ Poem Essay №60  随想詩     〝性(セックス)〟を失うと人間は老いがすすむ、 そして、人は〝怒り〟を失くしても老化していく気がする   家の者に「ローリング・ストーンズの新曲、かっこいいね」と云われた 引き籠り8年の私は、彼らの18年ぶりアルバムも何も知らなかった   ミック・ジャガーは、女にとにかくモテまくり現在進行形 男は基本、女性にモテる男はイヤなのだ、興味の対象外       * 曲は〝アングリー(怒り)〟という〈例に違わずキース・リチャーズの作曲か?〉 ミックの独特なボーカルのシャウト感が、むかしの曲を彷彿とさ...

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2023年9月12日 (火)

友あり

そとめ そふ Poem Essay №59  随想詩 (写真:大関陥落後、前頭11枚目の御嶽海は初日から3連勝)   近ごろの私といえば、何もやる気がせず、思うこともまったく無い したがってブログも書く気にならないまま、開始して初めて3週間空いた   「どうかしたのか?」とオーストラリア在住の学生時代の友人から 半年ぶりくらいの国際電話を貰った   海の向こうの南半球で、奇特にも私のブログをのぞいてくれていたようだ ‥とはいえ、何も思わない(認知症!?気味の)私なのだから書きようもない       * 電話というのは、掛ける側は話すモードになってするもの...

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